アメリカの児童書『What Was the Great Depression? (世界恐慌ってなに?)』をご紹介します。
本書は「Who Was?」シリーズの一つで、アメリカの出版社Penguin Workshopから出ている児童書です。
セオドア・ルーズベルト大統領は日露講和条約を斡旋し、日本とロシアを停戦に導きました。
新渡戸稲造の武士道に感銘を受け、書物を家族や周囲の人たちに勧めていたという逸話も残っています。
政治家としてだけでなく、探検家、作家、軍人としての活動も行い、スポーツを愛し、自然を愛し、国民と触れ合うことを大事にしたセオドア・ルーズベルト。
セオドア・ルーズベルトの魅力が詰まった『Who was Theodore Roosevelt?』をご紹介します。
レベルと難易度 英語ネイティブの児童向け
「Who Was?」シリーズは英語ネイティブの8〜12歳が対象となっていて、歴史的人物や現在活躍している有名人について学ぶことができます。(「Who Was?」シリーズ紹介記事)
単語 | ★★☆☆☆ |
文章 | ★★☆☆☆ |
ストーリー | ★★☆☆☆ |
(※レベルは目安です)
実際の文章をみてみよう!
実際に出てくる英文を見てみましょう。3つピックアップしました。(※カッコ内の日本語訳はブログ著者が訳しています。)
支払いはなんでも後払い
“Buy now, pay later” didn’t just apply to radios and vacuum cleaners. People also bought stocks with borrowed money.
(「買うのは今、支払いは後」はラジオや掃除機だけに限りませんでした。株も借りたお金でかっていたのです。)
20年代は”Buy now, pay later”つまり「後払い」で高価なものを買うのが当たり前になっていました。
株まで後払いでした。
apply 適用する
vacuum cleaners 掃除機
stock 株
バブルがはじけた日
The stock market bubble of 1929 burst with a splat. October 24, 1929, is known as Black Thursday.
(1929年、株式市場のバブルはパッとはじけました。1929年10月24日は暗黒の木曜日として知られています。)
1929年10月24日に株価の大暴落が起きます。
木曜日だったことから暗黒の木曜日「暗黒の木曜日(ブラック・サースデー)」と呼ばれています。
stock market 株式市場
Black Thursday 暗黒の木曜日
フランクリン・ルーズベルト
In his speech as president, Roosevelt told the American People, “the only thing we have to fear is fear itself.”
(ルーズベルト大統領の最初の演説で、アメリカ国民にこう訴えました。「我々が恐るべきことは恐れそのものです」)
仕事がなくなり食べることさえ十分にできない中、人々は不安定になっていきます。
ルーズベルト大統領は国民をを落ち着かせるために演説でこのように話しました。
fear 恐れ、不安
金のなる木はない
本書を読んで、金のなるきはないのだと改めて考えさせられました。
当時アメリカの人々は価値のないものにどんどんお金を注ぎ込んでいました。
バブルが崩壊したことで、一気にすべてを失います。
元々価値のないものに価値がついていく状況なんて、まやかしであるということを知っておく必要があると感じましたね。
1941年に真珠湾攻撃があり、アメリカは第二次世界大戦に参戦します。
戦争によって雇用が拡大しアメリカは経済を立て直すことができました。
戦争とは決して容認されるべきことではありませんが、皮肉にも戦争がアメリカの経済の手助けとなったという経緯があります。
真珠湾攻撃は日本が仕掛けているので、世界のさまざまな事柄が影響しあっているのを改めて感じました。
【NEXT STEP!】次はこの本にチャレンジ!
世界恐慌を生き抜いた人たちや出来事をご紹介します!
フランクリン・ルーズベルト
世界恐慌時の大統領。
ニューディール政策で経済を立て直します。
▶︎『Who Was Franklin Roosevelt?』レビュー記事
エレノア・ルーズベルト
フランクリン・ルーズベルトの妻であり、12年間ファーストレディを務めたエレノア・ルーズベルト。
パールハーバー
大恐慌の最中、真珠湾攻撃が起こります。
第二次世界大戦に参戦することで、皮肉にもアメリカは雇用数を増やし経済を立て直すことができました。