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【英語多読】アガサ・クリスティ『And Then There Were None(そして誰もいなくなった)』

アガサ・クリスティ『And Then There Were None(そして誰もいなくなった)』をご紹介します。

英タツ
英タツ
アガサ・クリスティの人気作品だね!

『And Then There Were None』は1939年にイギリスで出版されたアガサ・クリスティの長編推理小説です。

数ある名作の中でも人気の作品。

オーエンなる人物の招待により、”Soldior iland”という孤島に、たがいに面識もなく職業や年齢もさまざまな男女10名が集められます。

その孤島では、不気味な童謡の歌詞「Ten Little Soldier Boys(十人の小さな兵隊さん)」の歌詞に沿った内容で、一人ずつ殺されていきます。。。

「次のターゲットとなるのは?」
「殺害方法は?」
「犯人は誰?」
「10人を集めたオーエンとは一体!?」

次が気になって読む手が止まらない一冊です。

『And Then There Were None』をご紹介します!

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Harper Collins Publ. UK

レベルと難易度

英タツ
英タツ
英検準1級、TOEIC800からチャレンジできるね
単語 ★★★★☆
文章 ★★★★☆
ストーリー ★★★★☆

【単語】
英検準1級レベル以上の難易度の高い単語が出てきます。

すでに日本語訳書読んでいたりドラマなどを見てストーリーを知っているなら、単語の意味を推測しながら読むことができるため英検2級、TOEIC700からチャレンジもできますよ!

【文章】
全部で16章ありエピローグで全容が明かされます。最後の最後までスリリング!

【ストーリー】
「小さな兵隊さん」歌詞に沿ってストーリーが進行するので、迷子になることなく順を追いながら内容を理解することができます。

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実際の文章をみてみよう!


実際に出てくる英文を見てみましょう。3つピックアップしました。(※カッコ内の日本語訳はブログ著者が訳しています。)

冒頭の一文

In the corner of a first-class smoking carriage, Mr. justice Wargrave, lately retired from the bench, puffed at a cigar and ran an interested eye through the political news in The Times.
(少し前に裁判官を退職したウォーグレイヴ氏は、一等喫煙車の隅の席で葉巻をくゆらせていた。『タイムズ紙』の政治記事を興味深々に読んでいる。)

冒頭の一文です。

a first-class smoking carriage 一等喫煙車
a cigar 葉巻

使われている単語から、時代が古いことをイメージできますね。

本書は1939年に刊行されているため、スマホやネットがない時代を想像しながら読んでいく必要があります。

retire from the bench 裁判官を辞める

Author’s Note

I had written this book because it was so difficult to do that the idea had fascinated me.
(この本を書いたのは、このアイデアに魅了されるほどの難しさがあったからでした。)

アガサ・クリスティのAuthor’s Note(前書き)の一文をご紹介します。

書くのにかなり苦労したと本人が語っている作品です。

so〜that〜の構文が使われています。

十人の小さな兵隊さん

「Ten Little Soldier Boys(十人の小さな兵隊さん)」という詩がストーリーのキーポイントとなっています。

最初小さな兵隊さんは10人いますが、どんどんと数が減っていきます。

この詩、読むだけでゾッとするんですよね。

どんどん兵隊がいなくなってくのが、淡々と書かれているんです。

韻が踏まれているのでリズムよく読めるのも、さらに不気味さを醸し出しています。

全文をご紹介します。

Ten little soldier boys went out to dine;
One choked his little self and then there were Nine.

小さな兵隊さんが10人、食事に行ったら1人が喉につまらせて、残り9人になっちゃった。

Nine little soldier boys sat up very late;
One overslept himself and then there were Eight.

小さな兵隊さんが9人、一人が寝坊して、残り8人になっちゃった。

Eight little soldier boys traveling in Devon;
One said he’d stay there and then there were Seven.

小さな兵隊さんが8人、デボンへ旅行したら1人が残ると言い出して、残り7人になっちゃった。

Seven little soldier boys chopping up sticks;
One chopped himself in halves and then there were Six.

小さな兵隊さんが7人、まき割りをしてたら1人が自分を真っ二つに割ってしまって、残り6人になっちゃった。

Six little soldier boys playing with a hive;
A bumble bee stung one and then there were Five.

小さな兵隊さんが6人、蜂と戯れてたら1人が蜂に刺されて、残り5人になっちゃった。

Five little soldier boys going in for law;
One got into Chancery and then there were Four.

小さな兵隊さんが5人、法律を勉強したら1人が裁判官になると言って、残り4人になっちゃった。

Four little soldier boys going out to sea;
A red herring swallowed one and then there were Three.

小さな兵隊さんが4人、海に行ったら1人がおとりにハマって、残り3人になっちゃった。

Three little soldier boys walking in the zoo;
A big bear hugged one and then there were Two.

小さな兵隊さんが3人、動物園に行ったら1人が熊に締め付けられて、残り2人になっちゃった。

Two little soldier boys sitting in a sun;
One got frizzled up and then there was One.

小さな兵隊さんが2人、日向ぼっこしてたら1人が焼け焦げて、残り1人になっちゃった。

One little soldier boy left all alone;
He went out and hanged himself

小さな兵隊さんが1人、1人になっちゃって首を吊る

And then there were None.
そして誰もいなくなった。

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ミステリー作品の金字塔


『And Then There Were None』は、次々と人が死んでいくミステリーですが、グロテスクな描写やドロドロ感はまったくありません。

気分が重たくなるような読後感はなく、エンターテイメントとして楽しめる作品です。

10人のそれぞれの想いが語られる場面はありますが、登場人物に感情移入しすぎることなく状況を俯瞰しながら読むことができます。

ストーリー展開のテンポもよく、中だるみするような部分がありません。

私はAudibleと一緒に読みました。

Audible

AudibleとはAmazonのオーディオブックです。

Audibleの公式サイト

Audibleを使った読書とは、朗読を聴きながら同時に本で文章を目で追っていくという読み方です。

私がAudibleを使った理由は、イギリス英語と古い表現や描写が理解できるか自信がなかったため、音声で引っ張ってもらいながら読みたいと思ったからです。

Audibleを使った読書は、自分には少し難易度が高めの内容や、かなりボリュームのある本に挑戦したいときにおすすめです。

本を読むのは意外と時間がかかるもの。

中だるみしたり、途中で飽きて投げ出してしまう気持ちをサポートしてくれたりするんですよね。

「チャレンジしたいけど勇気がない」
「挫折した本がある」

こんな時にもAudibleを使って多読を続けることができますよ。

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クローズド・サークル、見立て殺人の傑作と言われている『And Then There Were None』

登場人物の心理状態がわかるのですが、犯人が誰かがわからないようにうまく書かれているため、エピローグまで自分も迷路に迷い込んだ感覚になります。

さすがミステリーの女王と呼ばれるアガサ・クリスティ。

ミステリーの古典として読んでおきたい作品です。

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