洋書多読

【多読初心者】芥川龍之介を英語でたしなむ!「藪の中」

多読初心者にオススメのラダーシリーズから、一冊ご紹介します。
ラダーシリーズとは、英語学習者用に易しい単語や文法を使って編集しレベル分けした本です。なので多読初心者は手に取りやすいし、続けやすい。多読に挑戦したみたいビギナーにオススメです。
ラダーシリーズのレベルは1から5まであり、レベル1は中学英語から読むことができます。

今回は、レベル1の「藪の中(In the Woods)」のご紹介です。

芥川龍之介「藪の中」の英語版。日本文学を英語で読むと、日本語で読むのとは違った印象を受けるんです。これが不思議な感覚で面白いんですよ。

なかなか日本文学を英語で読む機会ってないですよね。この不思議な感覚を味わえるのも英語を勉強している人の特権です。

日本文学が好きな人にはもちろん、多読でいろんなジャンルの本を読みたい方にぜひチャレンジしてほしい英語版「藪の中(In the Woods)」のご紹介です。

英語の難易度

「藪の中(In the Woods)」はラダーシリーズではレベル1で、中学英語レベルでも読めます。

単語はそんなに難しくありませんし、文章もシンプルです。ただし、7人の証言が食い違うというストーリーなので、内容を理解する読解力は求められます。英語の文章を読むことに慣れていないと、難しく感じるかもしれません。

難易度
単語:★☆☆☆☆
文章:★★☆☆☆

実際の文章を読んでみよう!

実際に使われている文章を見てみましょう。
(※日本語訳はケイコが訳しています)

よく出てくる単語をチェック

The man had a sword and a bow and set of arrows.
(男は刀と弓と矢を携えていました。)

単語をチェックしましょう。

sword 刀
bow 弓
arrow 弓矢

よく出てくる単語なので覚えておくと読みやすくなります。

捕まる・逮捕されるはchatchで表現

Now that I have been caught, I am going to tell you the true story.
(今や捕まった身なので、本当のことをお話ししましょう。)

多襄丸(盗人)のセリフです。多襄丸はとらえられ、そこで証言をしている時の表現。

捕まるとか逮捕する時はcatchを使って表現できます。
I caught him. (私は彼を捕まえた。)

多襄丸は捕らえられた側なので、受け身で表現されているのですね。

そんなつもりじゃなかった、と言いたい時

In fact, I had never planned to kill the man.
(実際のところ、その男を殺すつもりはなかったのだ。)

In factは、「実際には」「実のところ」という意味です。

had never plannedで「xxxを計画したことは一度もない」ということ。つまり、そんなことは初めから考えていなかったというときに使えます。

こんな人におすすめ

「藪の中(In the Woods)」はこんな人にオススメです。

・日本文学好き
・考えさせられるストーリーが好き
・多読初心者

芥川龍之介ファンはもちろん、日本文学が好きなら英語版をぜひ読んでもらいたいです。
日本語と英語で読むのとは、同じ物語でも違う印象を受けたりします。その違いを感じるのは結構面白いですよ。

「藪の中(In the Woods)」は真相がわからなくなる時に使う「藪の中」という表現の元になった作品です。藪の中で男の死体が見つかり、7つの証言がされています。それぞれに一致することと異なる証言があり、一体どれが真実なのか。

事実は一つであるはずなのに、各人の目線、立場、感情により、証人の話はそれぞれに食い違います。普段の私たちの生活の中でもこういうことって起きますよね。考えさせられる奥の深い作品です。

原作との読み比べが楽しい!

原作(日本語)との読み比べが楽しいです。
原作は短いので、日本語で読んでから英語、もしくは英語で読んでから日本語というように読み比べをすることができます。一章節が短いので、一章ごとに読み比べもおすすめですよ。

私は、2回読みました。一度通しで英語で読んでから原作を読了。それから一章ごとに日本語→英語という順番で2回目を読みました。「日本語の表現を英語ではこんな風に言い回しができるのか」という感じで、単語と表現を学ぶことができて楽しいですよ。

キンドルを持っている方は、「藪の中」を無料でダウンロードできます。

日本文学を英語で読めるなんて、面白いですよね。
ストーリーは長くないので、多読初心者にとてもおすすめです。ぜひ読んでみてください。

日本文学は「藪の中(In the Woods)」の他に、芥川龍之介「鼻(The nose)」や太宰治の「走れメロス(Run, Melos, Run)」の日本文学もレベル1で読めます。レビュー記事を書いているので、ぜひご覧ください。
▶︎芥川龍之介「鼻」レビュー記事
▶︎太宰治「走れメロス」レビュー記事(←多読マンネリしてきている人におすすめ!)