ラダーシリーズ・レベル1の『ピーター・パン(Peter Pan)』をご紹介します。
『ピーター・パン』はスコットランドの作家ジェームス・マシュー・バリーによって書かれたファンタジーです。
大人にならない永遠の子どもピーター・パン。
ウェンディたちはピーター・パンと妖精のティンカー・ベルに導かれて、ネバーランドに行くため夜空へと飛び出しました。
ネバーランドでは人魚やインディアンや時計の音がするワニと出会ったり、ロストボーイズと暮らしたり、フック船長率いる海賊と戦ったりと旅立った時には想像もしていないようないろんな大冒険が待っています。
ワクワクする出来事がある一方で、永遠に年を取らないピーター・パンと、やがて大人になってしまうウェンディたちの、ちょっと切ない物語でもあります。
多読初心者に手に取ってほしい作品、『ピーター・パン』をご紹介します!
レベルと難易度
『ピーター・パン』はラダーシリーズのレベル1で、中学英語レベルで読むことができます。(→ラダーシリーズ紹介記事)
単語 | ★☆☆☆☆ |
文章 | ★☆☆☆☆ |
ストーリー | ★☆☆☆☆ |
【単語】
ピーター・パンならではの単語が出てきますので、事前に意味をチェックしておくとイメージしやすくなります。
fairy 妖精
shadow 影
pirate 海賊
poison 毒
【文章】
会話文が多く出てくるため、リズム良く読むことができます。
【ストーリー】
描写がシンプルなため読みやすい一方、戦いの場面などあっさりと表現されているため物足りなさを感じる部分があるかもしれません。
実際の文章をみてみよう!
実際に出てくる英文を見てみましょう。3つピックアップしました。(※カッコ内の日本語訳はブログ著者が訳しています。)
冒頭の一文
All children, expect one, grow up.(一人を除いて子どもはみんな成長します。)
冒頭の一文です。
この冒頭文、じつは原作とまったく一緒なんですよね。
ラダーシリーズは英語学習者のために編集されていますが、この冒頭の一文は原文と同一のものが使用されています。
いきなり原作チャレンジするのは壁があるかもしれませんが、このように原作にできるだけ沿って編集されているのは嬉しいですよね。
ティンカー・ベルの粉はdust
Peter took some dust from Tinker Bell. Then he put a little on each of them.
(ピーターはティンカー・ベルから粉を取りました。みんなに少しずつかけました。)
dustは埃や粉塵といった日本語訳が思い浮かぶかもしれませんが、ティンカーベルの粉は“dust”と表現されています。
dustをふりかけられたことでウェンディたちは空を飛べるようになります。
ピーターとフック船長
Their leader was Captain Hook. Peter said he cut off the captain’s right hand in a fight.
(海賊のリーダーはフック船長でした。ピーターはフック船長の右手を戦いの際に切り落としたと言っていました。)
ピーター・パンとフック船長は宿敵。
フック(hook)船長は左手のフック(hook)とかかったネーミングになっています。

原書もディズニーも楽しもう!
『ピーター・パン』の世界はファンタジーそのもの。
魅力がたくさんあるので、本書を読み終わってもさらにピーター・パンの世界を楽しむことができるんですよ。
特に私がおすすめする『ピーター・パン』の楽しみ方は2つ。
- 原作にチャレンジしてみよう!
- ディズニー映画と比べよう!
1. 原作にチャレンジしてみよう!
原作は200ページもない長さのため、比較的読了しやすいです。
洋書を読み慣れていないと時間がかかるかもしれませんが、ラダーシリーズの『ピーター・パン』が気に入ったら、原作にチャレンジしてみるのもいいですよ。
原作レビュー記事はこちら。

2. ディズニー映画と比べよう!
『ピーター・パン』と言えば、ディズニーアニメも有名ですよね。
登場するキャラクターがどれも個性豊かで、観ていて楽しい作品です。
ディズニーアニメと本書『ピーター・パン』を比べるのが面白いんですよね。
描写や内容が違う場面がじつは結構多かったりするので、その違いを楽しむことができます。
私は原作もディズニーアニメもどちらも好きです。
原作は含蓄があり、ディズニーアニメはエンターテイメント性が強く観ていて楽しいですね。
