海外ドラマ『フレンズ』を使って英語の勉強を開始してみたけど、難しいと感じたことはありませんか?
そうなんです。『フレンズ』は難しいんですよ。それを知らないと、最初は意気込んで学習に取り組んでも挫折してしまうことがあるんですよね。
『フレンズ』は海外ドラマのなかでは学習に使いやすいとされているだけで、初心者向けの簡単ドラマではないんです。
それは設定がシンプルで面白い上に、日常会話の宝庫だから。
『フレンズ』は放送が終了して15年ほど経っていますが、アメリカでもいまだに人気があり、世界中の英語学習者からも支持者の多い番組です。
今回は、『フレンズ』を難しく感じてしまう理由を解説します。理由を知れば、『フレンズ』を使った勉強を続けることができるようになりますよ!
【リスニング】と【単語】の壁
『フレンズ』を観てみると、【リスニング】と【単語】の壁にぶち当たることがあります。
この二つの壁を知ることで、『フレンズ』の難しさがわかり学習方法が見えてきます。
【リスニング】と【単語】の壁をそれぞれ解説します。
【リスニング】の壁
英語ネイティブが観る普通のドラマだから、会話のスピードはナチュラルです。つまり学習者には“速すぎる”んですよね。
『フレンズ』を使って英語を学ぶことはできますが、教材用ドラマではありません。
登場人物が英語学習者のために、聞き取りやすくハッキリ話したり、ゆっくり話してくれているわけではないんですよね。
そのためリスニングが初級レベルだと、ほとんど何を言っているかわからない状態になります。中級レベルでも、教材用のアナウンサーが話すような録音音声しか聞いていない場合、リスニングは壊滅的な状態でしょう。
だから『フレンズ』を観た時に難しく感じてしまうのです。
わたしも最初は「えっ?何言ってるのか全然わからない!」と焦りました。当時TOEIC900、英検準1級の英語力でしたが、ほとんど聞き取れなかったです。ショックでしたね。
でもわたしは、「聞き取れないな〜悔しいな〜」と思いながらも、わからないなりに観続けていきました。
続けていくと登場人物の英語のクセなどもだんだんわかっていくようになり、シーズン5くらいから理解できる割合が増えていくようになりました。
ナチュラルな英語に慣れるには、ある程度量を聞く必要があります。
ただ英語を聞き流すだけだと意味がありませんが、『フレンズ』ならストーリーを理解したいという気持ちが芽生えるため、リスニングに集中できます。
わたしの場合、楽しみながら見ることができたので『フレンズ』を使った勉強は、まったく苦痛ではありませんでした。むしろ勉強しているという感じは全然なく、息抜きに観ているという感じでした。夕飯を食べながら見ていましたね。
教材の音声ではなく、ナチュラルな会話を聞かなければいつまでたってもリスニングは向上しません。ナチュラルな英語を聞き続けることで、ネイティブのスピードやリンキング(音がつながること)がわかっていくのです。
最初は聞き取れないところが多いかも知れませんが、続けるとリスニング力は上がっていきます。
『フレンズ』は学習者用のドラマではない。続けることで、リスニング力は着実に上がる!
【単語】の壁
ドラマではさまざまな内容で会話が繰り広げられるので、出てくるボキャブラリーの幅が広いです。そのため、中学や高校で学ぶ単語数だけでは網羅しきれません。
感情表現から日用品まで、出てくる単語はさまざまです。そのためドラマを見始めて5分で「知らない単語が30個もあった」という状況になることもあります。
単語量がとにかく多い。そのため、出てくる単語の幅の広さに圧倒されてしまうんです。
でも実は、似たようなシチュエーションでの会話が多いので、同じ言い回しや表現が繰り返し出てきます。
最初は知らない単語だらけでも、続けていくうちに何度かその単語が出てくるので覚えることができますよ。
知らない単語は、全部調べる必要はありません。1エピソードにつき数個でも良いので、気になる単語の意味を調べましょう。
わたしは知らない単語を1エピソードにつき2、3個調べていました。たくさん調べるのはイヤだったので、【多くても3つまで調べる】というルールを作っていましたね。
調べる単語の数を決めると良いですよ。1エピソードにつき、たった数個であったとしても、全236エピソードあるため、続けるとかなりの数を覚えることができます。
わたしは『フレンズ』をひたすら観続けたことで、TOEICや英検には出てこないけれども日常会話に頻繁に登場する単語を習得することができました。
このおかげで会話力はかなり上がり、仕事場でも同僚や上司との会話がスムーズになりましたね。
わからない単語がたくさん出てきて当たり前。気になる単語は少しでいいから意味を調べよう!
『フレンズ』が英語学習にオススメなワケ
『フレンズ』が英語学習に人気の理由を解説します。
1.日常会話の宝庫
『フレンズ』で出てくる会話は、日常会話の宝庫です。
恋愛話や結婚生活の悩み、ガールズトークなど、男女間の関係性の中で生まれる内容がたくさん出てきます。
仕事関係の会話もたくさん出てきますよ。例えば、仕事の悩み、上司への愚痴、転職の相談など。
兄弟間や恋人同士のケンカもあります。
使える表現がゴロゴロ出てくる。
だからフレンズは英語学習者に評判がいいんです。
2.設定が単純で状況を理解しやすい
登場人物が固定されていて、キャラクター設定がはっきりしています。だからストーリーを理解しやすいんですよね。
登場人物は、ほぼこの6名に絞られています。
- ロス
- モニカ
- レイチェル
- フィービー
- チャンドラー
- ジョーイ
メインの登場人物の他に、家族や恋人が出てくることもありますが、基本的にはこの6人です。
設定が単純なので、ストーリーの内容が理解しやすいんですよね。
複雑な情報はほとんどないので、英語に集中できるのが『フレンズ』の良いポイントです。
『24』や『LOST』のように複雑で混み入った内容は、観ていて止まらないほど面白いです。でも英語学習の教材としては難しいため、上級者向きです。
3.クセがないので見続けやすい
日常のドタバタコメディーなので、ミステリーや昼ドラのようなドロドロした感じがなくフラットに楽しめます。
気楽に視聴できるのは、学びやすいし続けやすい要素なんですよね。
年齢や性別を選ばないので、学生でも主婦でも社会人でもリタイアした方でも、誰でも楽しめる作品ですね。
4.気軽に楽しめるおもしろさ
シンプルにおもしろいです。
たまに笑いのツボがアメリカらしいところもあって、感覚の違いも学べます。
気分が沈むことなく気楽に観れて楽しめるので、英語学習には最高ですね。
おもしろいから、学習が続くんです。
『フレンズ』の視聴法
フレンズはDVDや動画配信サービスで視聴することができます。
(※2022年1月の情報です。詳しくは公式サイトにてご確認ください。)
ちなみに私はNetflixで見ていました。英語字幕が付けられると勉強がしやすくなるので、英語字幕が選択できるNetflixや、Huluがオススメです。
まとめ:わからないのが当たり前!根気よく、でも楽しみながら続けよう!
『フレンズ』は英語教材ではないので、英語学習者を意識して制作されていません。
だからこそ話すスピードは速いし、出てくる表現やボキャブラリーの数が多い。そこに圧倒されてしまうんですね。
『フレンズ』は全部でシーズン10、合計236エピソードあり、全部見ようと思うとかなりのボリュームがあります。
2年以内にすべてのエピソードを見終えられるくらいのペースで、続けてみましょう。
全10シーズン見終えたら、シーズン1を見直してみてください。かなり聞き取れるようになっていますよ。自分の成長が手に取るようにわかります。(←これは本当に感動します!)
わたしは毎日1話のペースで観て、1年以内に10シーズンを観終えました。始め頃は英語字幕をつけて見ていました。最初は字幕を追うのに必死でしたが、シーズン5くらいから字幕を追うのもリスニングも慣れていきました。
シーズン8くらいからは字幕ナシで見れるように。シーズンごとに理解力が上がっているのを感じることができましたね。
『フレンズ』の魅力はこちらの記事で紹介しています。→『海外ドラマ『フレンズ』を使って英語を学ぼう』
最初はまったく聞き取れないかもしれません。最初はリスニングの速さや、表現の多さに驚いてしまうかもしまうかもしれません。
でも『フレンズ』は10シーズンあります。たくさんエピソードがあるからこそ、続けていくことで聞き取りやボキャブラリーのスキルを伸ばしていくことができます。
英語字幕をつけたり、英語音声だけで見てみたりと、好きなように視聴してみてください。
観続けていくと「わかるようになってきた!」と感じる日が来ます。
『フレンズ』でさまざまな表現を習得し、リスニング力も上げていきましょう。
それでは!