英語で読める原作『Beauty and the Beast(美女と野獣)』をご紹介します。
フランスの民話のため原作はフランス語ですが、この記事でご紹介するのは英語の翻訳バージョンです。
『美女と野獣』は2作品あり、1740年にヴィルヌーヴ夫人によって書かれ、1756年にボーモン夫人が原作を短縮した内容で出版し、世界中に広まりました。現在はボーモン版が主流です。
どちらも女性によって描かれた物語なんですね。
29ページと短いので気軽に楽しめる作品。私はKindle版を購入しましたが価格が108円でした!(※2022年時)
ボーモン版を英語に翻訳した『Beauty and the Beast』をご紹介します。
『Beauty and the Beast』レベルと難易度
単語 | ★★★☆☆ |
文章 | ★★★☆☆ |
ストーリー | ★★☆☆☆ |
【単語】
童話ではありますが、どころどころ難しい単語が出てきます。
数は少ないですが英検1級レベルの単語も出てきます。
<難易度高めの単語>
oblige 願いに応じる
endeavor 努める
complaisance 親切な行為、丁寧
【文章】
一文が長く、文章のスタイルが古いため、若干の読みにくさを感じるかもしれません。
【ストーリー】
少ないページ数(29ページ)に起承転結があるのでテンポよくストーリーが進みます。
実際の文章をみてみよう!
実際に出てくる英文を見てみましょう。3つピックアップしました。(※カッコ内の日本語訳はブログ著者が訳しています。)
冒頭の一文
There was once a very rich merchant, who had six children, three sons, and three daughters; being a man of sense, he spared no cost for their education, but gave them all kinds of masters.
(むかしあるところに、とても裕福な商人がいました。その商人には3人の息子と3人の娘の、6人の子どもがいました。分別のある父親であったため、教育には出し惜しみを一切せず、どんな習い事にも先生をつけて勉強させていました。)
この一文から物語がスタートします。
何不自由なく、欲しいものはなんでも手に入る家庭であることがわかります。
merchant 商人
man of sense 分別のある、もののわかった人
バラを摘み取った瞬間に
“You are very ungrateful, (said the beast to him, in a terrible voice) I have saved your life by receiving you into my castle, and, in return, you steal my roses, which I value beyond anything in the universe; but you shall die for it; I give you but a quarter of an hour to prepare yourself, to say your prayers.”
(お前は恩知らずだな(と野獣は恐ろしい声で商人に言った)オレは城に入れてやったことでお前の命を救ってやったんだぞ。だがお前はオレのバラを盗んだ。この世で一番大切にしているバラをだ。死ぬがいい。15分、時間をやろう。心の準備と祈りを捧げるがいい。)
野獣の初登場は激怒する場面から。
怒りが伝わってくる迫力のある文章が続きます。
ungrateful 恩知らず、感謝知らず
in return 見返りとして、お返し
野獣の寂しさ
Beast opened his eyes, and said to Beauty,”You forgot your promise, and I was so afflicted for having lost you, that I resolved to starve myself; but since I have the happiness of seeing you once more, I die satisfied.”
(野獣は目を開けBeautyに言った。「あなたは私との約束を忘れた。あなたを失ったことで苦しんだ。だから、飢え死にしようと決意したんだ。でも最後にあなたに会えて嬉しい。満足して死ねるよ。」)
Beautyは一週間で戻ることを野獣に約束して父の元に戻ります。
しかし一週間を過ぎてしまい、自分の身勝手さに気づいたBeautyは急いで野獣の元に戻ります。
衰弱した野獣との会話です。
afflict 苦しめる、悩ます
resolve 決意・決定する
『美女と野獣』原作はほっこりする!
原作『美女と野獣』は29ページと短いこともあり、すぐに読むことができます。
読了感が非常にいいです。
野獣がとても心優しいんですよ。
「こんなに優しい心の持ち主だったの?!」と野獣に魅かれっぱなしでした。
野獣の改心しようとする気持ちが前面に出ていて、主人公Beautyだけでなく読んでいる私までキュンとさせられましたね。
読んでよかったと思える一冊でした。
『美女と野獣』を楽しめる他作品!
『美女と野獣』は世界で愛読されています。
英語を学びながら『美女と野獣』に触れられる他の作品をご紹介します!
中学英語で読める『美女と野獣』!
『美女と野獣』を読んでみたいけど、原作にチャレンジするにはちょっと、、、という場合は、英語学習者用に編集されたラダーシリーズの『美女と野獣』がおすすめです。
ラダーシリーズはレベル分けされているので、自分の英語力に合わせて本選びができます。
『美女と野獣』は一番やさしいレベル1で、中学英語で読めるのが魅力!
英語レベルは目安として、英検4級、TOEIC400〜からチャレンジできます。
原書よりやさしい英語のため、とても読みやすいですよ。
私はラダーシリーズを先に読んでから原作、という順序で読みました。
【ディズニーアニメ】→【ディズニー実写】→【ラダーシリーズ】→【原作】
こんな風に『美女と野獣』を使って英語を学んでいます。今度はミュージカルを観たいですね。
ディズニーで日常会話を学ぶ!
『美女と野獣』と言えば、ディズニーを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。
アニメも実写版もありますが、どちらも素敵な作品です。
原作と比べると、細かい描写が違ったりして面白いんですよね。
原作を読んでからディズニー作品を見ると、ディズニーのエンターテイメント溢れる演出に感動します。
しかもディズニー作品の英語はちゃんとしていて使える表現がたくさん!
日常会話の学習に役立ちます。
英語字幕をつけられるDVDかDisney+(ディズニープラス)は学習がしやすいです。
もしディズニー作品でしか『美女と野獣』を知らないなら、原作も楽しめますよ!
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