ミステリー作品『The Word is Murder』をご紹介します。
元警察官のホーソーンと脚本家のホロヴィッツがタッグを組み、謎の殺人事件に挑む――。
敏腕なホーソーンと、その活躍を記録するホロヴィッツのコンビは、まるで現代版シャーロック・ホームズとワトソン。
この二人、性格が正反対なんです。だからこそ、掛け合いが絶妙で面白い!
ホーソーンは優秀ですが、人付き合いが壊滅的。コミュニケーションが苦手で協調性もゼロなんです。事実のみにこだわり、人間味が感じられません。
私の職場にもこういうタイプがいて、会話してもまるでロボットのよう。正直、疲れます(笑)だからこそ、ホーソーンと一緒にいるホロヴィッツのストレスには共感しかない!
物語はホロヴィッツの視点で進むので、とても読みやすいのもポイント。ミステリーを英語で読んだことがない人でも、挑戦しやすいですよ。
私は通勤時間を使って少しずつ読み進め、約1ヶ月で読了しました。
これはホロヴィッツシリーズの第1弾。シリーズ化されているということは、それだけ人気がある証拠ですね!
レベルと難易度 – 英語ネイティブが娯楽で気軽に読めるレベル
本書は英語ネイティブが娯楽で気軽に読めるレベルです。
単語 | ★★★☆☆ |
文章 | ★★★☆☆ |
ストーリー | ★★★☆☆ |
(※レベルは目安です)
実際の文章をみてみよう!
実際に出てくる英文を見てみましょう。3つピックアップしました。
葬儀パーラーってなんぞや?
Just after eleven o’clock on a bright spring morning, the sort of day when the sunshine is almost white and promises a warmth that it doesn’t quite deliver, Diana Cowper crossed the Fulham Road and went into a funeral parlour.
Diana Cowperという女性が葬儀場に入っていくところから物語がスタートします。
funeral parlour:葬儀場・死体安置所
わたし、parlour(パーラー)と聞いたらフルーツパーラーしか思いつかないんですが、、、
「”funeral parlour”ってなんぞや?」と一文目から引っかかったのですが、「葬儀場・死体安置所」のことなのだそうです。
funeral parlourは本文中に何度も出てきます。
能バージョンのハムレット!
People still talk about the production of Hamlet. Damian, Dan and I all got agents as a result of it and the artistic director told me that it was one of the best he’d ever seen. We did it in the round and with no set and very few props. We used a lot of masks – Lindsay had been influenced by Noh theater.
事件のキーポイントとなる演劇が出てくるのですが、それがハムレット。さすがイギリスの小説ですね!
そしてそのハムレットは日本の能を取り入れた演出がされていました。
日本の伝統芸能がイギリスのミステリーに出てくるなんて、嬉しくなっちゃいますよね!
相反するコンビだから面白い!
He was, however, extremely annoying to the extent that I used to dread my meetings with him. He and I were complete opposites. I just couldn’t make out where he was coming from.
ホロヴィッツがホーソーンについて語っている場面です。
extremely annoying と書かれているように、ホロヴィッツのイライラが全体的に散らべられていて、共感せずにはいられません。
【NEXT STEP!】ホーソーン&ホロヴィッツシリーズは5冊
ホーソーン&ホロヴィッツシリーズは5冊あります。
サスペンスの面白さもさることながら、二人が織りなす関係性も気になるので続けて読みたくなるシリーズです。