中学英語から読めるラダーシリーズ・レベル1の『グリム・クラシックス(Grimms’ Classics)』をご紹介します。
子どもの頃に、グリム童話には親しんでいましたか?
『グリム・クラシックス』に収録されているのは5話。
1. ヘンゼルとグレーテル
2. かえるの王さま
3. ガラス瓶の中の化け物
4. 踊ってすりきれた靴
5. 三人の糸つむぎ女
知っているお話はありますか?
この記事では、難易度や実際に使用されている文章と、本書の魅力をご紹介します
中学生にも、英語の学びなおしにもおすすめの一冊です!
英語のレベルと難易度
単語 | ★☆☆☆☆ |
文章 | ★☆☆☆☆ |
ストーリー | ★☆☆☆☆ |
『グリム・クラシックス』はラダーシリーズではレベル1で、中学英語レベルで読むことができます。(→ラダーシリーズ紹介記事)
すでにストーリーを知っていると、内容理解は難しくありませんよ。
【単語】
中学レベルの文法力があれば十分楽しめます。
【文章】
シンプルで読みやすいです。一文一文をゆっくり読み進めることができます。
【ストーリー】
複雑なストーリーではないので、理解しやすいです。
一話一話が短いので、一日で一話を読みきることが出来ます。
実際に使用されている文章を読んでみよう!
それぞれのお話から、実際に使われている英文をご紹介します。(※日本語訳はブログ著者が訳しています。)
1. Hansel and Gretel(ヘンゼルとグレーテル)
As they walked to the woods Hansel broke the bread in his pocket and dropped little pieces on the ground.
(森に向かって歩いている最中に、ヘンゼルはポケットの中でパンをちぎって、道に落としていきました。)
1回目は石を目印にしたため家に帰ることができたヘンゼルとグレーテルですが、2回目はパンを目印にします。
ここでは、文の最初にでてくるasをピックアップ。
As they walked to the woods…
Asは使い方によって様々な意味があります。
ここでのasは「○○している時に」という意味です。
asってこんな風に使われ方によって、意味が変わるんですよね。私は英語学習を始めた頃、asの用法がいまいちピンと来ず苦労しました。
でも多読していくうちに、asをその情景に合うように意味を理解できていくようになるんです。今では話しているときでも文章を書いているときでも使用できるようになっているので、多読の力ってすごいと感じます。
多読をしながら語感力も鍛えていきましょう。
2. The Frog Prince(かえるの王さま)
I can help you. What will you give me if I get your ball for you?
(助けてあげるよ。金の玉を拾ってきてあげたら、何をくれる?)
金の玉を泉に落としてしまったプリンセスが泣いているところに、カエルがやってきて事情を聞きます。そして助けてあげるよ、と声をかけている場面です。
一文目をみてみましょう。
I can help you.
「助けてあげるよ」「手伝ってあげるよ」という意味ですね。
日常でも使用することができます。困っている人に対して手を差のべるよい表現ですね。
3. The Bottled Spirit(ガラス瓶の中の化け物)
He could just hear a voice saying, ” Let me out! Let me out!”
(彼は「ここから出して!ここから出して!」という声だけを聞いた。)
ここでは、Let me out!に注目します。「ここから出して」という意味です。
Let’sで、「○○しよう」という使い方を知っている方は多いと思いますが、let の後にmeを置くと「私に○○させて」という意味になります。
4. The Shoes That Were Danced Full of Holes(踊ってすりきれた靴)
The king made an announcement to everyone in the country. Whoever could find out how the shoes were danced full of holes could marry one of his daughters.
(王様は国のみんなに対してお知らせを出しました。ダンスで靴が擦り切れるほどになった理由がわかった者は、娘と結婚してもよい、と。)
まずは1文目のmade an announcementを見てみましょう。
make an announcement でお知らせを出す。となります。町内や会社でお知らせを出すときに使えます。
続いて2文目。Whoeverを解説します。
Whoever could find out how the shoes were danced full of holes could marry one of his daughters.
Whoeverはwho + everがくっついたもので、「誰でも」となります。
同じように以下の例があります。
what + ever 何でも
where + ever どこでも
日常会話でも小説でもよく出てきます。
5. The Three Spinning Women(三人の糸つむぎ女/糸くり三人女)
Looking down, she saw three old women outside the palace. One had a large right foot, one had a mouth twice the size, and the third had one arm bigger than any man’s.
(下を見ると、宮殿の外に3人の年上の女たちがいるのを見ました。一人は右足がとても大きく、もう一人は口が人の2倍の大きさで、そして三人目は誰よりも太い腕をしていました。)
三人の糸つむぎ女の描写をしている場面です。
oneの表現を見てみましょう。
One had a large right foot, one had a mouth twice the size, and the third had one arm bigger than any man’s.
oneは、ここでは数字の一という意味をさしているわけではありません。3人の女の一人ひとりを指しています。
このoneは名詞の代わりとして使用されています。「不定代名詞」とよばれるもので、会話にもよく出てくる用法。
理解しにくいポイントかもしれませんが、物語で実際に使われているのを何度も読むうちに、どのように使うかが見えていきますよ。
まとめ:英語で本を読む楽しみが味わえる!
『グリム・クラシックス』は、どのストーリーも短いので、テンポ良く読めます。
「ヘンゼルとグレーテル」は少し長めのですが、他の4話はとっても短いです。
どのお話も基本的に王様やプリンス、プリンセスが出てきます。童話好きの方には、楽しめますね。
子どもの頃にグリム童話を読んでいた方や、英語を学び直したいと思っている人たちにもオススメ。大人になってから英語で読むと、子どもの頃読んだときと違う感じ方があるかもしれません。
ラダーシリーズには他にもグリム童話が読める、『グリム傑作童話集(Grimms’ Fairy Tales)』があります。
「漁師とおかみさん」「ルンペルシュティルツヒェン」「金のがちょう」など5話を読むことができます。童話好きならぜひ合わせて読みたいですね!
『グリム傑作童話集』のレビュー記事を書いているので、ぜひ本選びの参考にしてみてください。
→レビュー記事こちら『グリム傑作童話集』レビュー記事
それでは!
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